« 天地真理15 証①音色美 「好きだから」-10(周波数成分1 チェリッシュ) | トップページ | 天地真理17 証①音色美 「好きだから」-12(周波数成分3 小柳ルミ子) »

2011年3月13日 (日)

天地真理16 証①音色美 「好きだから」-11(周波数成分2 鮫島有美子)

クラシック歌手、ソプラノ歌手の代表として、
鮫島有美子さんの声の調波構造を見ておく。
ピアノのみの伴奏で、クラッシックらしく遠めのマイクで集音しているため
全体に音のレベルが小さい。
ソフト上で音量を4倍に増幅してから周波数分析を行った。
「赤とんぼ」

Voiceprint_samejima

一言でいえば、言葉をはっきり伝える機能と、
音として良く聴こえる機能のみを追及されたような声だ。

グラフを見てもらえばわかるが、
母音を描き分けるのに必要な第1、第2フォルマントを形作る2kHzまでの成分が、
母音の音声特徴を示すとおりにはっきりと出ている。
さらに、人の耳が最も感度が良いとされる3kHz台の成分が、
各母音に対応してはっきりと出ている。
そして驚くことに、それ以外の成分、2kHz台と4kHz以上の成分が
全くと言っていいほどない。
良く響き、良く言葉がわかることに特化され、
それ以外の雑味をそぎ落とした声と言えるだろう。

この声でもう一つ気付く大きな特長は、
前に「天地真理7」音圧編で指摘したように、
言葉を発するときの音圧波形の立ち上がりが非常に緩やかなことである。
子音と母音をはっきり分け、それぞれをキチッと発声している。
母音ですら、半母音(わたり音)と母音の音色とを分けて発声するかのような
きめの細かさだ。
母音の所にきて声がはっきりと伸びるため、音圧波形の立ち上がりが緩やかになる。
これにより、言葉一つ一つがはっきりとしていて、大変やわらかい印象を受ける。

子音、母音、半母音などの言葉の発声の機能が分離徹底され、さらに
良く響くこと(3kHz台)と母音の描き分け(0~2kHz)の、楽音としての機能をも分離徹底された、
分析してみて恐ろしくなるほどの、機能美あふれる凄みのある声だ。

天地真理さんは、国立音楽大学付属高等学校でクラシックの声楽を習っていたそうだが、
その影響が、このクラシック歌手の音圧波形との類似性によっても垣間見られる。
子音、母音、半母音それぞれをきちんと発声することの結果、
このような立ち上がりの緩やかな音圧波形が得られると考えられるが、
鮫島有美子さんほど徹底されたものではないにしても、
このような発声を歌唱技術の基礎として守り続けていたことは、
ファンとしても誇らしい特質である。

« 天地真理15 証①音色美 「好きだから」-10(周波数成分1 チェリッシュ) | トップページ | 天地真理17 証①音色美 「好きだから」-12(周波数成分3 小柳ルミ子) »

天地真理」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/569269/51091959

この記事へのトラックバック一覧です: 天地真理16 証①音色美 「好きだから」-11(周波数成分2 鮫島有美子):

« 天地真理15 証①音色美 「好きだから」-10(周波数成分1 チェリッシュ) | トップページ | 天地真理17 証①音色美 「好きだから」-12(周波数成分3 小柳ルミ子) »

2016年1月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

ウェブページ

無料ブログはココログ