« 天地真理5 証①音色美 「好きだから」-1 | トップページ | 天地真理7 証①音色美 「好きだから」-3(音圧検証) »

2011年1月12日 (水)

天地真理6 証①音色美 「好きだから」-2(音圧)

天地真理さんの声を聴くと、なぜ心地よく感じるのだろうか。
私は彼女の声を、
(Ⅰ)
音圧、(Ⅱ)周波数ゆらぎ、(Ⅲ)周波数成分、の3点から分析してみた。
音圧とは声の強さである。
周波数ゆらぎとは音程のゆらぎである。
これらは心地よさに関係するといわれている。

周波数成分とは、彼女の声の中に含まれる、異なる音程の成分である。
これを倍音というのだが、声の倍音成分は、
その声の特徴や音色を決めるものといわれている。

(Ⅰ)音圧
次のグラフは音圧を示す波形である。横軸は時間で縦軸が音圧である。
縦軸方向に大きく広がっている方が音が強いことを示す。(クリックで拡大)

Voiceamp_amachi1_4

天地真理さんの歌は、言葉がはっきりと聴こえるのだが、どこかやわらかく心地よい。
その理由の一つがこの波形に現れていると思う。

言葉一つ一つの波形の最初の立ち上がりがゆるやかで、
流線形のような、リスのしっぽのような形に見える。
言葉が、フワッ フワッ と耳に入ってくる、あの感じは、
この音圧のゆらぎに起因していると思われる。

比較的立ち上がりが急になる言葉、「あ」、「ま」を次に示す。

Voiceamp_amachi2

Voiceamp_amachi3

ここでも立ち上がりの緩やかさを見せている。

比較のために、松田聖子さん「青い珊瑚礁」からとった声の波形を下に示す。

Voiceamp_matsuda4

言葉一つ一つの波形の最初の立ち上がりが急峻であり、
歯切れ良い、パンチのある歌声に聴こえるのはこのためだろう。
地声の場合こういう声が出しやすいようだ。

ここで一つお断りしておくが、他の歌手と比較するときは注意が必要である。
ここを、天地真理さんが良くて他の歌手は悪い、という場にしたくない。
私は
松田聖子さんの声も魅力的だと思っているし、
そもそも好きではない音楽家は、このBlogでは取り上げないことにしようと考えている。
あくまでそれぞれの個性の違いをはっきりさせるために、
比較として取り上げているとお考えいただきたい。

参考のためにトランペットの音と、その音圧波形を示す。


Voiceamp_trumpet4

トランペットという楽器は、唇とマウスピースの所で、
ちょうど声帯のように音が発せられたあと、
管の中を共鳴してきれいな音になる。
吹き方にもよるが、上の例のように、音が発した後共鳴して
ウヮー 
ウヮー と音が膨らんでいくように聴こえるときは
音圧波形の立ち上がりが緩やかになっている。

トランペットと天地真理さんの声とは、音色は違うが、
音圧波形の立ち上がりの緩やかさに類似性があり、
おそらく天地真理さんが言葉を発した後、喉、胸、腹、鼻、などにおいて
ちょうどトランペットの管のように共鳴しているのだろう。

天地真理さんは、音楽学校の声楽科で、
声そのものの出し方を修行しただけでなく、
日本語の言葉一つ一つの発声法を修行し、習得したのではないかと思う。
そしてその良さを彼女自身が認め、彼女の音楽性と適合したために、
流行歌歌手となっても、ほぼ一貫して続けた歌唱法であったように思う。

彼女は、この、言葉を発する最初のアタックの部分の音圧と、
そのあとに続く共鳴の部分の音圧のバランスをコントロールすることにより、
ほぼすべての言葉を均一に、
このような立ち上がりの緩やかな、丸くやわらかい音で響かせることができた。

贔屓眼かもしれないが、彼女の歌にやわらかい温かみと気品のようなものを感じるのは
このせいではないかと思う

« 天地真理5 証①音色美 「好きだから」-1 | トップページ | 天地真理7 証①音色美 「好きだから」-3(音圧検証) »

天地真理」カテゴリの記事

コメント

真さん、こんばんわ

すごい検証ですね。おそれいりました。

私が昨年、真理さんの歌に癒されて、再ファンになった根本的な理由が解明できたような気がします。
今もなお、他の歌手の曲を聴く気になれないのは、真理さんのこの心地よさにあったのですね。

今後とも、科学的分析、よろしくお願いします。

はじめまして。
はじめ、少し強引な(?)理論付けかなとも思いましたが、昔聞いた話を思い出して納得しました。
話というのは、楽器の音の立ち上がり部分だけ消した音を聞かせて楽器名を当てるといったもので、プロの楽団演奏家達が解答者です。
結果はというと、管楽器と弦楽器の区別さえつかない解答がゾロゾロだったそうです。
歌い手の特徴が最も強調されるのが言葉の立ち上がり部分だとすれば、真理論はまさに核心をついていると言うべきでしょうか。
私の場合、真理ちゃんの歌は完全なBGMで、右から左へ耳の中を通り抜けていくだけ、ただそれだけでえも言われぬ良い心持ちにさせてくれるのです。
私もエンジニアの端くれだ(った)けど、そのような真理ちゃんアプローチには思いもつきませんでした。脱帽です。今後の展開も期待しております。

ラガールさん

ようこそいらっしゃってくださいました。(っていうセリフが真理さんのライブにあったような)
「科学的」とはちょっとおこがましいです。
信じるか信じないかはあくまで自己責任ということで。

真さま こんにちは。

あまりの素晴しさにことばもありません・・

まず最も共感するのは、以下の記述部分です。

>天地真理さんは、音楽学校の声楽科で、
声そのものの出し方を修行しただけでなく、
日本語の言葉一つ一つの発声法を修行し、習得したのではないかと思う。
そしてその良さを彼女自身が認め、彼女の音楽性と適合したために、
流行歌歌手となっても、ほぼ一貫して続けた歌唱法であったように思う。

真理さんの歌には躍動感があり、言葉の一つ一つに、いのちが宿っている印象を持ちます。
ここで少し空想を並べてみたくなりました♪

私は、天地真理さんという歌手は
常に裏声での勝負という、ある意味でハンディーといえるものを、生来の能力と努力によって
最大の魅力に転換した方・・・という印象を持っています。
他の歌手の地声と並んでもマイナスに映らない、独自の存在感のある歌声へ
表現力を高めよう、極めていこうと工夫された日々だったのでは・・。
早い段階で、ご自身の声に備わる特性に大きな可能性を確信していらっしゃったと思います。

真理さんの歌の特徴に、心地よさと安定感があげられますが、
このたびのレポートの主軸である “音圧間のバランス調整” とは、意図的にというより
自然に生まれたものといえるでしょうか・・。どちらともいえそうだな・・

またこの歌唱法を極めるということは、声帯への負荷というリスクとの共存は避けられないわけで、
おそらくご自身では喉の異変を認識されながらも、その時点で自らが納得できる最良なるものを
一曲一曲に投入しておられたように観じます。

そよ風のように心地よいビブラート、立体的で美しいファルセット。
透明感と厚みが織りなす絶妙なグラデーションは、真理さんの感性が生み出したもの・・・
冒険心あふれる豊かな感性とその潜在能力に光が当てられ、専門分野で一流の方々の協力、尽力を得て、
人々を安らぎで包みこむ、真理さん独自の歌の世界が花開いていったのだと思います。


真さまの分析は端的であり、平易な文章で表してくださるので心地よさ抜群です☆
楽しく勉強させていただけて幸せです。記事の内容に忠実ではないコメントが多くて
申し訳ないのですが、それでもお読みくださってありがとうございます♪

MICさん

はじめまして。お見通しですね。
学術論文でも、その結果からなぜそんな大胆な結論になるの、
というのが多々あります。
なんでそんな近似線がひけるの?とか。
ここでもデータを取って以降はかなりの想像力と妄想が入っています。
そこが楽しいんですけど。
もともと妄想から出発してデータを取りにいっている気配もあります。
学術論文ならどうかと思いますが、ここならいいかと。
天地真理学ではなくて天地真理病にしたいのはそのためです。
「強引な理論付け」はあと4回ぐらいは続きそうです。
後になるほど宗教色が強くなると思いますが、あしからず。

愛さん

妄想を膨らませていただいて、喜びに堪えません。
「他の歌手の地声と並んでもマイナスに映らない、独自の存在感のある歌声へ」
さすがに鋭いですね。
それを裏付けるかのような不思議な事実が...。
少々オカルティックですが、そんな結果も近々お見せできるかと。

真さん こんばんは

驚きました。こういうアプローチがあったのですね。
こうやってみると、主観的な感覚が客観的に見えてくる気がしますね。
もちろん、本当に客観的と言えるにはいろいろ保留条件をつけないといけないのでしょうが、非常に興味深いです。

実は私も真さんに倣って、試しに同じ曲を違う歌手が歌った音源から、同様の波形で比較してみたのですが、はっきり個性が出てきますね。その波形をどう解釈するかは主観が入るでしょうが。

つづきを楽しみにしています。
  

ひこうき雲さん

ようこそ。
ひこうき雲さんまで波形を比較されるとは。

波形をいじくると、何か確かなものが見えると思っていたのですが、
むしろ余計想像力をかきたてられ、
妄想が膨らむ感じです。
ひこうき雲さん流の主観の入った解釈も
うかがってみたいです。

はじめまして。kazuと申します。


真さんの、天地真理さんにたいする、深い慈しみと感謝に
あふれた、論理整然とした分析にとても感銘しています。


じつは、私はほんの1週間ほど前(2011.08.27)に、ネット
サーフィンをしていて、天地真理さんと「衝撃の再会」を
しました。


「ひとりじゃないの」を、白いスーツに赤いバラというクール
で上品な服装で、華麗に、軽快に、そして、素晴らしい
笑顔で歌われるその姿をみて、たちまちマジックにかかり、
それからというもの連日連夜の「真理ちゃん探し」。
睡眠不足でフラフラになりながら、今夜にいたったという
次第です。


そんな私が40年の年月を越えてようやく理解できたこと。
それは、真理さんが、空前にして絶後の、「奇蹟のスター」だ
ということです(こんなこと、皆さん、とうの昔に気づいていらっ
しゃったと思いますが)。


彼女のようなスターは、おそらく、今後二度と出現しない
でしょう。


世間の浅はかな風評の中で、彼女の素晴らしい魅力と才能、
そして、何より、まばゆいような深い愛に気づかないまま、
忘れ去ってしまっていたことが、とても残念ですし、また申し訳
ない気持ちで一杯です。


動画の中で、また、歌の中で、彼女のひとつひとつのしぐさや
歌声を観たり聴いたりしていると、真理さんが、いかに真摯に
私たちと向き合い、スターとして、またひとりの人間として、
たくさんの幸せを届けようとしていたかということが、心が痛む
ほど、ひしひしと伝わってきます。


それを、「プロとして・・・」などと力むことなく、ごく自然になされ、
実際に、多くの方々の心を温かく勇気づけてきてくれた・・・・
そこが、彼女の真に驚嘆すべき点です。


彼女は「天使」です。しかし、私たちと同じく、人間として、この
現世に生き、悩みや苦しみ、そして悪意や善意を全身で受け
止め、それを温かな光に変えて贈り続けてくれた
「斬れば血の出る天使」です。


天地真理・・・・「スーパースター」という言葉が虚しく響くほど
に、輝きに満ちて、愛おしい、奇蹟の人。あなたが、私たちと
同じこの時代に現れてきてくれたことを、心から感謝していま
す。


どなたかがウェブ上で書いていました。「・・・そんな私たちを
あなたは待っていくれていた・・・」と。これが、今の私の気持
ちそのものです。


p.s. 以下は無視していただいて結構です。
偉そうなことを言って申し訳ありませんが、今、この私のつた
ない文章を読んでくださっている方々に、ひとつだけ申し上げ
たいことがあります。それは、もし、私たちが、本当に彼女に
感謝し、彼女を深く理解したいのなら、彼女の「すべて」を知る
必要があるということです。「知ることのできることすべて」で
す。真理さんは、それに値する存在だと思います。ときにそれ
は恐怖と苦痛を伴うかも知れません。しかし、知れば知るほど、
自らの心が、深く、強く、そして豊かになる・・・・彼女はそういう
存在だと思います。


・・・・まだまだ眠れない夜が続きそうです(笑)。
(本当に眠れなくなっちゃたりして・・・←真理さん風かな?)

kazu.inspireさん

ようこそいらっしゃいました。
またまた力強い味方がご登場のようです。
「衝撃の再会」から連日連夜の「真理ちゃん探し」は
つい昨年の私を思い出す行動パターンであります。

「斬れば血の出る天使」とは大変重い言葉だと思います。
彼女の1970年代の活躍は文句なしですが、
その後の人生も、今思えば、彼女の価値を深めこそすれ
過去の栄光を減じたり、損なったりするものではないと
私には思えます。

私はあえて真理さんの歌に特化して魅力を語っていますが
kazu.inspireさんは真理さんの歌だけでなく、
そのしぐさ、雰囲気、そして存在の「すべて」にまで
思いをはせていらっしゃる。
ぜひ今後もいろいろなところで思いの丈をぶちまけてください。

お邪魔します。

 Tkazu.inspireさんの今の感動は、私も数か月前に全く同じような体験をしましたので、真さんのこのブログにも8月に書き込みをしました。
 懐かしさが大分ですが、ファンクラブの活動やイベント、そして、真保さんのTwitterなど、現在進行形ですので、私は、遠くからですが応援し、またネット上ではありますが、絆を感じております。
 私は、東京在住でないため、また日程の都合がつかず、各種イベントには参加できませんが、真理さんの今後に期待しているところです。
 真保さんも24歳になり、20代に大活躍したお母さんの真価がようやく理解できたそうですが、この親子関係があるだけでも真理さんは幸せでしょうね。そして、普通に生きてきた私のような多くの人から見れば、20代のときに、多くの歌や映像を今も残しているということは、やはり尊敬に値する人生ですよね。
 私は51歳で、ファンクラブに入らず、YouTubeやファンの方のブログなどにより、言わばタダ乗り状態で、今、多くの楽しみを与えてもらっており、大変心苦しい限りですが、現役の芸能人として、真理さんには、いろいろと情報を発信してもらいたいと思います。

chitaさん
コメントありがとうございます。
どんな形であれ、真理さんと「再会」し、
真理さんを本当に理解しようとし、
温かく見守るファンが一人でも加わることは
大変うれしいことです。
私のブログも、多少なりともそのような方々の思いを語る場として
利用されるようになったことは、この上ない喜びです。
少しは真理さんに恩返しできたかな。
chitaさん、ファンクラブに入らなくても、
これからもよろしくお願いいたします。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/569269/50543105

この記事へのトラックバック一覧です: 天地真理6 証①音色美 「好きだから」-2(音圧):

« 天地真理5 証①音色美 「好きだから」-1 | トップページ | 天地真理7 証①音色美 「好きだから」-3(音圧検証) »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

ウェブページ

無料ブログはココログ